嘴を作る分子2

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Molecular Shaping of the Beak

ニワトリとカモの嘴形態形成における細胞増殖とBMP4の機能 Fig.1.

FMN内に時空間特異的な変化が生じる(Fig.1.参照)。ニワトリのステージ26において短パルスのBrDU(5ブロモ2’デオキシウリジン)で標識化して、FMN両側端の細胞増殖を示した。ステージ27において、この二つの成長域は、頭側端へずれ、正中線の側面に配置する。成長域のズレは、3次元に復元して明瞭に視覚化される(Fig1C)。

BMP2・BMP4とBMP受容体は、ニワトリの嘴突起(beak prominences)において発現される。我々は、ニワトリ・カモ間で保存されたプライマーによる逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を用いて、BMP4転写産物がニワトリよいもカモの方が高い事を観測した(Fig1D)。さらに間葉系結合組織におけるBMP4は、成長域のずれと密接に関連していた。比較によりMXPにおけるBMP4の発現は、ニワトリよりカモの方がより拡散している。

我々は、嘴形成におけるBMP4の役割を二つの戦略で調査した。BMP4が嘴成長を駆動するのか検査するために、全ての嘴突起(beak prominences)のステージ22、23のニワトリ胚に複製能を有するトリ肉腫ウイルス(RCAS)-BMP4を注入した。この処理の結果、長さ、幅、高さがに有意に大型嘴を発生した(Fig1E,middle)。BMPを生理学的に挿入して、BMPに拮抗するnogginを誤発現させたらどうなるかを決定する。RCAS-nogginによる処理は、小型の嘴を発生した(Fig.1E,right)。組織切片解析は、RCAS-BMP 受容体による結果と一貫した細胞増殖の強化と骨格の分化が、ヘマトキシリン、エオシン、BrdUとI型コラーゲンによる染色によって見られた。NogginはBMPとは逆の影響を引き起こし、細胞増殖と骨格分化が減少した。

前頭葉外肺葉域は、線維芽細胞増殖因子8(FGF8)によって側面に配置され、ソニック・ヘッジホッグ(Shh)は直接的な嘴の成長を示した。我々は顕微手術により切除し、遠位軟膏要素の消失と共に成長を抑制される(Fig.1F)。切除されなかったFNM部へのBMP4ビーズの埋入は、新しい増殖域の誘導し、幅の広い嘴が発生した(Fig1F)。この適度の割合のBMPビーズに応答している切除されなかった嘴標本は、卵内でのビーズ位置の僅かなズレに起因するのかもしれない。何故なら、BMPビーズの効果は非常に位置特異的に見えるので。上嘴先端の幅が有意に増加し、カモに似ていた。アルブミンを上塗りしたビーズではこの効果は生成されなかった。24時間以内に、BMP4上塗りビーズは、周囲の間充織細胞の増殖を誘導した。

我々の結果は、BMP4は、嘴構築の主要な駆動力の一つであることを示す。前述の隆起prominence内に局在する成長域の数と活性が特定の嘴形態を与える。ガラパゴス島のダーウィンフィンチは、部分的にBMP4に制御された結果として、サイズと形状の異なった嘴を持っている。我々は、BMP活性を調節することで自然界に見られるような嘴の表現型模写を達成した。嘴形態の多様性は、分子モジュールの原型を調節することで達成され、BMP経路のタンパク質は淘汰を受ける形態デザインのスペクトルを媒介するだろう。